接地の役割

接地の役割はご承知のように、漏電による感電事故からの人体保護が主たる役割ですが、電流が接地極を通過して大地へ流れ込む際に、その通過経路の難易の目安が接地抵抗です。当然、接地抵抗が小さいほど電流は流れ易くなります。
何らかの原因で電気設備に異常が起き、接地系統に漏電電流が流れると電位上昇が生じます。この電位上昇はオームの法則により、漏電電流と接地抵抗の積であらわされます。
このため、電位上昇を極力小さく抑えるために、小さな接地抵抗をもつ接地が必要になります。すなわち、人体に危険のない程度の電位上昇値は、接地抵抗に関係してきます。これは感電防止の最も基本的な要点です。

人体に流れる電流は次により算出される。

通過電流Ig = 電源電圧÷(人体抵抗+α)

いま、人体抵抗を1kΩ、電源100V とした場合
Ig=100÷1000=0.1A の電流が人体を流れる。
この電流値は下記の電気安全を見た場合、③の筋肉痙攣などが発生する電流である。

IEC 規格による電気安全

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